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【2024/05/10】
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【2013/11/15】
今まで、ビートルズは近代史だった。
ステージに向かって泣き叫ぶ女の子たちは、白黒フィルムの映像だった。

だけど今夜、
目の前のステージにビートルがいて、歌って、シャウトして、歓声に手を振り返した。
感動で涙を浮かべる女の子は、私だった。


ザ・ビートルは、何一つ過去じゃなかった。ノスタルジーの欠片も無かった。
自分が世界で一番大好きな、と思っていた伝説が、実はまだ伝説じゃなくて、その綴られている真っ最中に自分がいる。
ファンのひいき目を抜きにしても、ここ数年で一流の舞台ばかりそれなりに見てきた目で、現在時点で地球上で見られるステージの中で、控えめに言ってもトップクラスのパフォーマンスだった。
現役どころじゃない。今この一瞬だけを切り取っても、彼は本物のスーパースターだ。


二度のアンコールを経て、本当の最後、
and in the end, the love you take is equal to the love you make.
ステージ上に神がいた。

Thank you, Paul. Thank you.


-----------
というわけで、ポール・マッカートニー! 日本公演! に、行ってきた!
記憶を失くすのが何より得意な自分のために記録しておきます。

大阪公演2日目。京セラドーム。

初ドームの大きさにたじろぎ、自分の席からステージの近さにたじろぐ。
なんちゅういい席。ステージど真ん中。近すぎてサイドのスクリーンが視界に入らない距離。






事前には写真撮影禁止って言われてたけど、ポール本人の希望で、フラッシュ使わない写真だけはOKになったらしい。ムービーと録音は禁止、って書いてあった。


事前の予習通り、Eight Days A Weekでのスタート。(セトリは後述。)
どれだけ聞いたか分からないギターのイントロと同時に、黒いジャケットのポールがステージに現れる。
ハッとした。本物がいる。本物がヘフナー持ってステージに立ってる。本物のビートルがステージに立って本物のビートルズソングを歌ってる。











次は新曲 Save Us。iTunesで初めて聴いた時からノリが大好きな曲。奇跡を見てる気分。
このへんでジャケットを脱いで、「これが今日唯一の衣装チェンジだよ。」
ただいま、おおきに、と、大阪弁でMCする。
「今日は、日本語、がんばります。でも、英語のほうが、得意です。」

3曲目、All My Loving.
ここまで、1964年の曲→2013年の曲→1963年の曲、という並びで、なんと50年の時を軽々とまたいでいるのだけど、全然違和感が無い。
当たり前みたいにやってるけど、わざとなんだろうか、考えればとんでもないセットリストだ。
この後含めてビートルズの曲どれも、ほとんど原曲そのまま。いやきっとアレンジされてるのだけど、アレンジした感が全く無くて、ビートルズの曲がそのまま再現されている。
それでいて、50年のギャップがある新曲たちと並べて何の違和感も無いっていうのが、アレンジのすごさでもあり、どんなにたっても古くならない、ビートルズの楽曲のすごさでもある。そしてきっと、ビートルズに対するポールのリスペクトがある。










次々にヒット曲。
このクオリティ、予想以上だった。
子供みたいに、前の晩なかなか寝付けないくらいに期待して行ったのに、その期待の遥か上だった。ビートルズって、楽曲が良くて、キャラクターが好きで、だから今までライブのパフォーマンスがどうとかわざわざ考えたことなかったけど、ここまでのエンターテイメントだったんだ、って目からうろこの気分。火薬を使う一曲だけを除いては大掛かりな舞台装置も無く、ただ楽器を弾いて歌ってるだけなのに、こんなにも質量のあるステージ。そうかこの人、本物のロックアーティストなんだ。ライブの人なんだ。

"My Valentine"は今の奥さんのナンシーに。
"Maybe I'm Amazed"はリンダに。













And I Love Her、ふと大きく振った手にポールが反応を返してくれたように見えて、息が詰まる。あぁ、これも白黒フィルムで見た場面だ。

Blackbirdはアメリカのcivil rightsの歌とのコメント。ステージ中央がせりあがって、アコギの弾き語り。
続けてジョンに向けたHere Today.歌いながらステージが元に戻る。















新アルバムから2曲。一周回ってビートルズに戻ってきてるんだなと思う。これが私の好きなメロディーメイカー。
Lady Madonna、All Together Nowとテンション上げっぱなし。
ビートルズ中期の曲も数曲。

















Somethingはウクレレ弾き語りで始めて、途中からバンド演奏が入る構成。
気を抜いたら泣けるけど、一瞬も取りこぼしたくないから、目の前のステージに集中する。歌い終わってバックスクリーンに大写しのジョージの写真を振り返り、"Thank you George. Thank you for writing this song."






ここからアップテンポ3曲。ノリっぱなしのオブラディオブラダに、バンド・オン・ザ・ランとバックインUSSRのシャウトが続く。激しいシャウトでめちゃくちゃ疾走する感じのUSSRから、間髪なしにLet It Be を歌い出したのにはクラクラした。







後でネットに上がってる録音聞き比べたら、初日より2日目のほうが、ポールの喉も音響も調子いいね。初日のかすかに辛そうな録音を聞いて、正直ホッとした。人間だったって。2日目のこの日は、息切れひとつ無かったから。
続けて派手な火薬と花火の007 Live and Let Die から、マジカルピアノに座りかえて今度はHey Jude。ここまで既に2時間は経ってる。どんな喉してんの。
そしてコーラス。ポールが「Everybody! C'mon!」「男性だけー」「今度は女性だけー」って指揮する。
生まれたときにはもうこの世にジョンがいなくて、中学校の英語の授業でビートルズに出会って、それから20年近くビートルズファンやってきて、自分がポールマッカートニーと一緒にヘイジュードのコーラス合唱できる日が来るなんて、思いつきもしなかった。



バンドみんなで手をつないで、ちゃんちゃんってお辞儀を済ませると、さっとステージ横に引っ込んで、私たちがようやく椅子に座って一息つくかつかないかのうちに、日本とイギリスの大きな国旗を掲げて颯爽と走り出てきた。アンコール1回目。長いカーテンコールに慣れている身には新鮮だった。

つい先日見たとある舞台で、最後の数十分ほとんど歩いたり客席に手を振るだけだった人間国宝を、私は全く批判しようと思わないのだけど、この人は立ってギター持ってるだけでファンを泣かせられるのに、3時間、ほんのひと時も休みなく、ファンを楽しませようと全力疾走してる。途方もないショーマンシップ。







アンコール1回目はノれる曲3本セット。生のGet Back、ジンジン来る。


再び一瞬だけ引っ込んでのアンコール2回目、満を持してのイエスタデイ。
スポットライトが集まる。スタンドマイクに向かって、この表情も歌い方も、染みつく位知ってる。
それにしたって、一体ポール以外の誰が、ドーム満員の観客を前に3時間近く一人でロックナンバーを歌い続けた立て続けに、イエスタデイを弾き語りするなんてことができるだろうか。

世紀の名曲が終わると、バンドメンバーもステージに戻ってきて、ダメ押しのヘヴィィなロックナンバー。Helter Skelter.

最後の最後、and in the end...
ステージの上で光と音を放ってる人は、こういう表現私は簡単に使わないんだけど、「神がいる」って表すのが正しいと思った。

あっという間の3時間、終わって放心。
行って良かった。
遅れて来すぎたビートルズファンの私がこんなステージを見られたのは奇跡だし、ほんとにポールがいてくれてありがとう。
たくさんの幸運に感謝。あと、私がステージを100%楽しめるように横にいてサポートしてくれた人にも感謝。
幸せ!!







セットリスト。

Eight Days A Week
Save us
All My Loving
Listen To What The Man Said
Let Me Roll It
Paperback Writer
My Valentine
1985
The Long And Winding Road
Maybe I'm Amazed
I've Just Seen A Face
We Can Work It Out
Another Day
And I Love Her
Blackbird
Here Today
NEW
Queenie Eye
Lady Madonna
All Together Now
Lovely Rita
Everybody Out There
Eleanor Rigby
Being for the Benefit of Mr. Kite!
Something
Ob-La-Di, Ob-La-Da
Band on the Run
Back in the U.S.S.R.
Let It Be
Live And Let Die
Hey Jude

アンコール:
Day Tripper
Hi, Hi, Hi
Get back

アンコール2回目:
Yesterday
Helter Skelter
Golden Slumbers / Carry That Weight / The End
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